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ウクレレ抱いた渡り鳥
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八戸から苫小牧へ
八戸から苫小牧へ_e0114208_13332584.jpg

早、10月。
夏休みの絵日記を、二学期が始まってるというのに焦って書いている小学生。ってことで悪しからず。
実際そうだった様な……。
8:45に八戸港を出港し16:00に苫小牧港へ入港。
さすがにもうこの時期北海道へ渡る観光客も少なく、船内は閑散としていた。
その昔の青函連絡船の記憶もあるからだろう、船で北海道に渡るというのが、何よりも「来たな」という実感が湧くのだ。
飛行機で一気に飛んだんじゃ、全く距離感が無いままに移動しただけ。
トンネルを抜けたらそこが北海道ってのも「雪国」じゃあるまいし、どうにも味気ない。
高校生時代の旅の思い出が蘇る。
上野駅から夜行の急行列車「津軽」に乗り青森へ。
終着の青森駅が近くなると車内で青函連絡船の乗船名簿が配られる。
それに記入しながら、いよいよ北海道に渡るんだという期待感と共に、ある種、覚悟の様な緊張感を覚えた。
汽車を下り、ホームから桟橋へと続く通路を黙々と歩き連絡船に乗り込む。
誰もが皆黙々となのである。
出港の合図の銅鑼の音が鳴り響き、蛍の光が流れる中、船はゆっくりと桟橋を離れる。
桟橋と船を結ぶテープを引きちぎりながら。
旅情なんてもんでない、もっと重たい様な、いろんな気持ちを乗せて内地を後にする。
正に『津軽海峡冬景色』の世界である。
青森から函館へ……。
津軽海峡を渡るだけなのに、これ程までに旅に出る自分を実感し、いろんな思いに心揺さ振られる。
こんな旅が他に有っただろうか。
そして今でも有るのだろうか。
以前、廃止直前の青函連絡船の出港を函館の桟橋から見送ったことがある。
あまりにも淋しいその情景に涙が溢れた。
by wshakoda | 2009-10-09 13:33
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